一部のハンコンでは「アクセルペダル」、「ブレーキペダル」に加え、3つめのペダルとして「クラッチペダル」が用意されています。いわゆる「3ペダル式」と呼ばれるタイプ。
気になるのは、ゲームとしてどこまでのクラッチMT操作ができるのか。
教習所で習ったような「半クラ」はできるのか?
はたまた「ヒールアンドトゥ」までできるのか?
本記事では、ハンコンのクラッチペダルの性能や、行える操作の範囲について解説。
1.ハンコンの「クラッチ」は、ほぼ実車と変わらない
結論から述べると、ハンコンのクラッチ操作は、実車とほぼ同じ仕組みとなっている。
クラッチ付きのハンコンでは、「通常モード」と「クラッチモード」の2タイプのシフトチェンジ方法が選べる。「クラッチモード」にすると、実車のMT車(マニュアル車)で行うほぼすべて操作が疑似体験できる。
シフトチェンジ
通常モードであると、シフトボタンを押すだけでシフトチェンジが行える。
一方「クラッチモード」にすると、次のような操作イメージとなる。
①前段としてクラッチペダルを押しこみ、クラッチを繋げる
②次にシフトボタンを押す。(Hパターンシフトの場合はシフトレバーを動かす)
クラッチモードにすると実車のようにクラッチを繋げる操作が入る。クラッチが繋がっていないと無論シフトチェンジが行えなくなる。
半クラッチ
半クラッチももちろん再現されている。
ハンコンのクラッチペダルは、単純にON/OFFではなく、センサーにより数段階の角度を判断する。実車のような半クラッチの概念もあり、ほどよく踏み込むと半クラッチ状態になる。
ニュートラル
ギアが繋がっていない状態となる「ニュートラル(N)」。
「クラッチモード」にすると、ニュートラルの概念も追加される。(通常モードであればニュートラルはなし)
クラッチが上手く繋がらないとニュートラルになり、実車同様に加速できない状態に。
ヒールアンドトゥ
左足でクラッチペダルを蹴り、右足でアクセルペダル+ブレーキペダルを同時に踏む、MT車ならではのテクニック「ヒールアンドトゥ」。
「クラッチモード」にすると、このヒールアンドトゥももちろんゲーム上で再現できる。上手く行えば、ゲーム内でもタイム短縮につながるテクニックとして通用する。
以上の通り、実車のMTと同じような操作を、ハンコンのクラッチペダルで可能。その精度や感触も実車とほぼ変わらないレベルと言える。
特にG29などの最新モデルであれば、マニュアル車の練習教材としても使えてしまうほどの水準。
2.もちろん、クラッチを使わずプレイもできる
「クラッチモード」が利用できるのは、3ペダル式のハンコンのみとなる。(2ペダル式のハンコンではクラッチモードは使えない。)
なお3ペダル式のハンコンであっても、クラッチを使わず通常モードでプレイすることもできる。クラッチ操作が不安な方でも心配なし。クラッチが必須となるのは、任意で「クラッチモード」に変更した場合のみ。
通常モード
通常モードでは、クラッチは一切使用しない。
3ペダル式のハンコンであっても、クラッチは使わずシフトボタン一つでシフトチェンジできる。
クラッチモード
クラッチを使用する上級者モード。
クラッチモードにすると、クラッチ操作が必須となる。クラッチ操作ができないとまともに走行することができず、レースが成り立たたなくなる。
3.クラッチペダルに対応しているハンコン機種
クラッチペダルは、すべてのハンコンに用意されているわけではなく、使用できるのは一部の機種のみ。
クラッチペダルが付属されている機種、もしくは別売りオプションで装着できる機種を列挙していく。
【クラッチペダルに対応しているハンコン(2018年3月現在)】
製品名 | クラッチペダル | Hパターンシフト |
ロジクールG29
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3ペダル標準装備 | 別売オプション
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Thrustmaster T150 | 別売。 別途3ペダルを購入すると利用可能 |
別売オプション
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Thrustmaster T300RS GT EDITION | 3ペダル標準装備 | 別売オプション
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Thrustmaster T500RS | 3ペダル標準装備。 なお本機種は、ペダル位置の組み換えが自由自在に行えるモデル。「吊り下げ式」として組むことも可能。 |
別売オプション
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Thrustmaster T-GT | 3ペダル標準装備 | 別売オプション
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こういった、いわゆる上級者向けのハンコンにクラッチペダルが用意されている。
逆に1万円~3万円台のエントリーモデルなハンコンの場合は、アクセル・ブレーキペダルのみで、クラッチペダルに対応していないものが多い。
4.クラッチペダルは全てのレースゲームで使えるわけではない
最後に注意点。
クラッチペダルのあるハンコンであっても、すべてのレースゲームでクラッチ操作が行えるわけではない。クラッチ操作が行えるのは、「クラッチモード」のあるレースゲーム。
たとえば『グランツーリスモ』シリーズ、『プロジェクトカーズ』シリーズなど、リアル系のレースゲームタイトルであれば、大抵はクラッチモードが用意されている。
一方、『リッジレーサー』シリーズ、『ニードフォースピード』シリーズのような、アーケード寄りのレースゲームの場合、ゲームソフト側がクラッチモードを用意していないケースが多いので注意。
まとめ
以上、ハンコンのクラッチペダルについてとなります。
現在のハンコンはクラッチ面も進化しており、ほぼ実車と変わらないレベルのクラッチ操作が体感できます。マニュアル車の練習から、本格的なマニュアル操作の詰めまでをもレースゲームで行えてしまう驚きの時代です。
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